読書感想文:インベスターZ(1~15巻)

単純に、面白かった、勉強になったというのとはちがう気持ちになりました…。なんつーか「投資」って、一般的にはこーなんだろーなー、みたいな。

kindleの激安セールで買いました。

ご参考:【終了】インベスターZ kindle版1〜15巻全部で136円! 【終了】インベスターZ kindle版1〜15巻全部で136円!

ワザワザ「安売りしてたんで買いました!」って書くと「定価だと見向きもしなかったのに、15冊で136円なら…と思って買いました!」みたいでかっこ悪いですね…。

いや、作者さんや出版社の皆さんの「拡販」のアイデアだとは思うんですよ。15巻までをほとんどタダでバラまいても「続きを買ってくれる人が増えてくれれば」みたいな。

まずは直感で。「(一面では)正しい事を書いているが、前のめりに共感はしがたい<投資>のお話」

ストーリーをざざっと紹介すると…

舞台は北海道、中高一貫進学校である私立道塾学園に入試トップの成績で入学した主人公財前孝史。各学年成績トップの者が集められる秘密の部活「投資部」に入れさせられて右も左も判らないまま「100億円」という大金の運用を任された財前君(13)。資産運用どころか、経済知識もほぼ知らない中学一年生(ただし、色々とセンスはいい)の成長と、彼を取り巻く様々な人物達が織り成す「投資」物語~

まず、「ドラゴン桜」の作者さんでもある三田さんのスタイルなんでしょうが、「ギョッとするような主張で読者を掴んで、順を追って説明していく」ことが多い。説明まで聞くと「あ、なるほどなぁ~(そういう見方もアリっちゃアリかな?)」と思いもするんですが点「ちょっと、それはそうだろーけど、それが全てとは思いたくないかな…」と感じる主張も。

つまり、「正しい」か「間違っている」かでいうと「正しい」んだろうけど、だから自分もそうやろうとは思えない内容が多いんですよね…。

そう思うと同時に「あ、やっぱり自分は〈投資家〉なんて名乗るような人間じゃないんだ」とか「世間では保険や預貯金…少しブッ飛んで不動産以外の方法で資金を運用するのは『全て株』だと思っているんだろうなぁ。そして、素人が個別株取引を行うのなら、これぐらいの『割り切り』が必要なのかも…」という気持ちになっちゃいました。

いやね、面白くないわけではないんです。読むと勉強になります。ただ、「株はゲーム」「投資はマネーゲーム。面白いからやる。」という主張も強いですし、一方で「投資は応援」みたいな話もある。

多分なんですが、とっかかりと(素人運用者個人としての)ゴールとしては「投資はゲーム」なんだろうと思うんです。しかし、それだけでは見方が一方的すぎますし、「お金とは」とか「投資する事、出資すること」「利息と値上がり益」などなど結局は「株式投資だけをとっても根源的、本質的な部分の紹介」が必要になってるし、そのあたりと「株はゲーム」みたいな主張がある意味でカチッとハマってこないんですよね…。

まァね、個人が個別株投資に臨むのなら

  • 株はルールで売買しろ
  • 目的は利殖だ。企業を応援したり、経済を活性化する事じゃない。寝ぼけず売れ。
  • 株ほどエキサイティングなゲームはない。

みたいな(モ人からすると)トガッた主張の数々に「いや、そりゃ判るよ?判るけどさぁ…」と思っちゃうんですね。

その辺、やっぱ自分は楽してるなァと思うんですよ。楽しててゴメンなさい、とは思わないし、自分は売買の判断(特に売却の判断)なんてとてもじゃないけどできないんだし。投資信託で間に合ってるな、って。

特に印象に残ったのは…『不動産』のお話。

今回セールだったウチの後半からですが…

とある事情から投資三本勝負をすることになった主人公財前君と道塾開祖藤田金七の玄孫(やしゃご)藤田慎司。

一本目の「FX勝負」に続き、二本目は「不動産勝負」となった。ジャッジとして取り仕切るスーパーリッチマン「塚原為之介」氏が提示した条件とは
「お互いに現金五千万円をわたすから明日の16時までに物件を買ってこい。それぞれ買った物件のうち、私が『欲しい!』と思ったほうの勝ちだ」というブッたまげる内容。
この説明の直後に部屋をダッシュで出る慎司に対し「あの…ズバリ聞きますけど、どういう物件をご要望ですか?」とドストレートい教えを請う財前が聞いたのが「そもそも不動産とはきわめて主観的なものだ」という事だった

…これは、特に複数の市場参加者や実際の保有者によって売買された結果として一応の多数決によって適正価格が値付けされがちな「株式」とちがって納得できる話です。この世に全く同じ条件の物件の無い「不動産」は価格や価値が主観的にならざるを得ない、という事なのですね。

確かにモ人も転職に伴って賃貸を比べた時に感じてましたが、厳密な意味では全く同じ条件の物件はありませんからね。「家賃、高ぇなー」と思っていても、立地条件や(子供三人が飛び跳ねるので)階下に住人が住まないとか、我が家なりの選好基準に合致する物件はそうそうありませんでしたし。

こういう、勉強になる話もあるものの、直接「投資」のリターンを改善できるような「テクニック集」ではなくて、「投資って何?」というライト層が読むには極端な気もするし…。

うーん、なんだろ。結局、世間サマの耳に入る「投資」ってコトバはこういう「個人がやる個別株取引」の世界なんだなァと思いしらされたような気がします…。

それでも気になった方は読むといいと思うよ。

それでは せいぞんせんりゃく しましょうか

スポンサーリンク