読書感想文:悪徳商法ハメさせ記 クラップ・まとめ文庫

悪徳商法を行う業者は、ターゲットにした相手から多額の金をひっぱるために、まずどう料理するかを考える。ある意味、ターゲットは彼らの食材である。そこで業者が重要視するのは、相手が料理しやすい人間かどうかだ。つまり、これから行う騙しの手口に、ひっかかりやすい人間かどうかを見極めようとする。

MS251_tubokau500 (1)

悪徳業者にとっての騙されやすい人とは、まず自分たちの話の腰をおらずに素直に聞いているかである。そこで私は横柄な態度を取らず、従順な姿勢をとるように努める。私を狩ろうとする狼たちに対して、私自身をいかに従順な羊に見せるかにいつも腐心している。
ここに載っている業者は、私を羊とみるや、一気に刃を向けてきたものたちの記録でもある。悪徳業者は私を罠にかけたつもりであろうが、勧誘実態を書かれることで、逆に私にハメられてしまったというわけである。とくと「悪徳商法ハメさせ記」をご堪能、頂ければと思う。

のっけから引用のスタート、モ人です。読書感想文エントリも試行錯誤しながら書いてるんですよ~。

1.概要

悪徳商法ハメさせ記 クラップ・まとめ文庫 [Kindle版]

内容紹介

迷惑メール、スパム、新興宗教、色じかけ……いかにもあやしい危険な罠に飛び込んだらどうなるのか?
キャッチセールス評論家の著者が騙されるところまで騙されつくす驚愕のルポ!
■内容〉
第1章 スケベ心につけこむ詐欺商法
第2章 セミナー詐欺商法
第3章 スピリチュアル系商法
第4章 不幸につけこむ詐欺商法
第5章 代理販売詐欺商法
第6章 在宅ワーク詐欺商法
第7章 裏情報詐欺
第8章 悪徳業者の手口8ヵ条
第9章 勧誘先からの脱出マニュアル
  • フォーマット: Kindle版
  • ファイルサイズ: 307 KB
  • 紙の本の長さ: 130 ページ
  • 出版社: CLAP; 初版 (2013/7/11)
  • 販売: Amazon Services International, Inc.

…なんかもう…目次だけでお腹いっぱいですね…もう少し補足情報をいれるとこの本は「kindle版」のみの発売のようです。紙の本だと130ページ…だったのか…道理でサクサク読めてしまったワケだ…

また、内容としては「ダ・カーポ」という雑誌に連載していたモノをまとめた(+α)のものという事で、各章の分量もおおよそバラツキがなく、テンポよく読み進める事ができます。

2.引用

引用すべき部分というのは色々あるんですが、このエントリ冒頭の「まえがき」に重要なエッセンスが詰まってますね。

そこで業者が重要視するのは、相手が料理しやすい人間かどうかだ。つまり、これから行う騙しの手口に、ひっかかりやすい人間かどうかを見極めようとする。

また、別の部分では「業者は当初の見立てのとおりのひっかかりやすい人間ではなかった、とわかるとすぐに次のターゲットに気持ちを切り替える」という内容も出てきます。

3.言いたいこと

  • 具体的な事を言わない(もしくは「最後に言うから」とか「今それを明かすと最後まで話を聞いてくれないだろうから」とはぐらかす。)
  • 集団に対する説明をしながら、声が大きくなってきたり、一人一人に発言をさせてその場で決断を迫ったりする。
  • 極端な成功例・成功者をカリスマとしてあがめている(あがめさせる)

などなど…こうして文章で書いてる(&読んでる)ぶんには「ああ、コレはアカンやつやで」と思えるんですが、いざ自分がその場に入り込んでしまうと…こういう風に冷静に評する事ができるかどうか…

この本には、客観的に「コレもヤバい話なんだろうけど、最後の最後までネタを聞き出して、契約がとれそうだ!って気にさせて断ってやろう」という潜入ルポライターである筆者:多田文明氏の執念と、「いや、コレはホントに儲かる(もしくはためになる)んじゃないのか?」という気持ちがまじりあって書かれています。コレがなかなか読ませる筆の運び方なんですねぇ。

正直なハナシをすると、目次には多くのパターンがあるように見えますが本質的には同じような落とし穴を用意した別々の集団が表面上のネタを変えて、次々へと筆者に誘惑を仕掛けてくる…という部分もあります。見ていて「ヤッターマンシリーズか!」とツッコミたくなるほどのパターン化(お約束、とも)。その分、安心して見られるという側面もあるんですがね。

4.関連

この本には書いてなかったんですが…いわゆる「マルチ」って仕組みそのものは『違法ではない』らしいんですね。ただ、『違法ではないから、よろしい』というのとはまた全然違ってて…うーん、このあたりは門外漢のモ人には詳しく書けないんですが、このエントリをお読みの皆さんには

『マルチは違法じゃない。でも違法じゃないからまともである、という論法は成り立たない』

という程度の論理武装はしていただけると、自己防衛の為になると思います。


エンゲージリング商法の潜入ルポを書く若手独身投信ブロガーを募集しています(ウソ)

それでは せいぞんせんりゃく しましょうか

スポンサーリンク